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zoom RSS 1954年の参議院決議を知る(11/12参議院憲法審査会)

<<   作成日時 : 2014/11/16 17:08   >>

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11月12日(水)13時すぎから参議院憲法審査会が開かれました。今国会3度目の開催で、実質的な審議は2回目となります。この日のテーマは「憲法と参議院」でした。

冒頭、柳本卓治会長(自民)が「『憲法とは何か』について、来る19日午後1時に参考人の出席を求め、その意見を聴取したい」と述べ、了承されました。

このテーマ設定には耳を疑いましたが(誰を呼ぶのか知りませんが参考人から「憲法とは何か」を講義してもらいあらためて勉強しようというのでしょうか? もっとも審査会での議論の水準を見るとその必要性は大いにあるとも言えそうですが・・・)、衆議院の解散風が吹き荒れる中、14日にはホームページで「取りやめ」が告知されました。

この日の傍聴者は19日の開催を聞かされて帰ったわけですから、もしかすると中止を知らずにお出かけになり、無駄足を踏む方がいらっしゃるかもしれません。人騒がせにも程があると言わなければなりません。

この日は最初40人近くが出席していましたが、少しずつ欠席者が増え、終盤には30人前後となりました(定数は45人)。傍聴者は20名ほどで、私たち百万人署名運動は5人で傍聴しました。

記者は2〜3人しかおらず報道も乏しかったようで、私がネットで確認できたのは下記の『産経ニュース』だけでした(http://www.sankei.com/politics/news/141112/plt1411120034-n1.html)。

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自民、民主は参院存続前提で発言、みんな、維新は一院制主張 参院憲法審

参院憲法審査会が12日開かれ、各党議員が参院のあり方について意見を述べた。自民、民主両党は参院存続の前提で発言し、みんな、維新の両党は一院制を主張した。

自民党の愛知治郎氏は「参院に独自の機能を付与することが適当だ。具体的分野は議員立法の推進、特定法律案と条約の先議だ」と述べた。民主党の小西洋之氏は「民主党は『予算は衆院、決算と行政監視は参院』という見解を示している」と説明した。

みんなの党の松沢成文氏は「道州制が進み小さな中央政府になった場合は一院制を目指すべきだ」とし、維新の党の清水貴之氏も「維新が提案している議員定数大幅削減を進めれば一院制に行き着く」と訴えた。

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参院審査会でも改憲具体化の主張が

『産経』の記事では取り上げられていませんが、11月6日の衆議院憲法審査会に続いて、この日の参議院審査会でも複数の委員から改憲論議の進展を求める意見が表明されました。

中でも江口克彦氏(次世代)の発言は、「参議院憲法審査会において緊急事態をテーマに取り上げ、再来年の参議院通常選挙の際に、緊急事態条項を追加する憲法改正案についての国民投票を実施できる日程で憲法改正原案を取りまとめるべきだ」というきわめて具体的なものでした。

改憲勢力の間で改憲のテーマやスケジュールについての議論が集約されつつあることは明らかであり、私たちはこれに対抗して憲法改悪阻止の運動の一層の拡大・強化に取り組んでいかなければならないと思います。

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自衛隊創設時の参議院決議

さて、この日の審査会は予定されていた審議時間(「所要2時間を目途」とされていました)を余して14時35分ごろ散会となりました。

参議院のあり方、役割についてはこれまで再三議論されてきており、「参議院において女性議員の増加に向けてどのような取組みができるか議論する必要がある」との大沼みずほ氏(自民)の発言のほかには皆さんにあえてお知らせしたい目新しい論点もありませんでしたので、今回のブログ記事は、60年前の参議院本会議(1954年6月2日)での議事の内容を紹介して終えたいと思います。

それは、この日の審議の中で小西洋之氏(民主)が「参議院の『良識の府』としての憲法問題への当たり方の一つの実践例」として挙げた自衛隊創設時の参議院の決議に係る鶴見祐輔氏による趣旨説明です。小西氏は発言時間の制約から一部を紹介しただけでしたが、ここでは国立国会図書館の『会議録検索システム』から全文を引用します。

昨今の国会審議のありようから見ると、かつてこのような議論がなされ決議が成立したことが信じられないような気がします。少し長くなりますが、ぜひご一読ください。(G)

* * * * *

私は、只今議題となつた自衛隊の海外出動を為さざることに関する決議案について、その趣旨説明をいたさんとするものであります。先ず決議案文を朗読いたします。

○ 自衛隊の海外出動を為さざることに関する決議

本院は、自衛隊の創設に際し、現行憲法の条章と、わが国民の熾烈なる平和愛好精神に照し、海外出動はこれを行わないことを、茲に更めて確認する。
右決議する。(拍手)

この趣旨は、すでに3月8日、日米相互防衛協定調印の際、岡崎外務大臣とアリソン米国大使との挨拶のうちに述べられていることでありますが、我我は国民の名において、本院により改めてこれを確認せんと欲するものであります。

只今本院を通過成立をいたしました防衛2法案は、委員長の報告によりましても、誠に重要なる内容を有するものであります。先般成立いたしましたMSA協定と相待つて、戦後日本に新らしき方向転換を示唆するがごとき要素を含んでおるのであります。

自衛隊法により生まれんとする3部隊、殊に陸上自衛隊は、その名称の如何に呼ばれましようとも、その数量と装備、武器に至つては、満州事件前の我が国の陸軍に次第に近似するがごとき実力を備えんといたしております。

又、その任務については、同法第3条におきまして、「直接侵略及び間接侵略に対しわが国を防衛す」となし、その方法としては、第88条におきまして、「必要な武力を行使する」と明記してあります。而もこの自衛隊の数量は、米国駐留軍の漸減に応じ漸増せんとするのでありますから、戦力という文字の解釈如何にかかわらず、常識的用語としての軍隊の内容に近づきつつあることは、否みがたいのであります。

故に今日の程度においても、すでに憲法第9条の明文に違反するとの議論が生じております。いわんやこれが更に数量的に増加せられ、又その使用の範囲が拡大せられるといたしますならば、我が国が再び、戦前のごとき武装国家となる危険すら全然ないとは申せないのであります。

故に自衛隊出発の初めに当り、その内容と使途を慎重に検討して、我々が過去において犯したるごとき過ちを繰返さないようにすることは国民に対し、我々の担う厳粛なる義務であると思うのであります。

その第一は、自衛隊を飽くまでも厳重なる憲法の枠の中に置くことであります。即ち世界に特異なる憲法を有する日本の自衛権は、世界の他の国々と異なる自衛力しか持てないということであります。

その第二は、すべての法律と制度とは、その基礎をなす国民思想と国民感情によつて支えられて初めて有効であります。そして今日の日本国民感情の特色は、熾烈なる平和愛好精神であります。従来好戦国民として世界から非難をこうむつておる日本国民は、今や世界においても稀なる平和愛好国民となつておるのであります。それは日本国民が、最近9年間に実に深刻な経験をいたしたからであります。

その一つは敗戦であります。これがどのように日本国民の思想に影響を与えたかは申述べる必要はありません。この悲痛な幻滅が戦争に対する日本国民の考え方を激変させたのであります。

併し、日本の国民思想に深刻な影響を与えたいま一つの事実は、戦争後における勝利者と敗北者との関係であります。
敗戦後の日本国民は、深い反省をいたしました。そうして謙虚な気持で新らしい出発をしようと思つていた。併し我々の期待を裏切るような出来事が国の中においても、海の外においても起つたのであります。我々が戦前に抱いたと同じような考えが、再び世界に拾頭せんとすることを我々は眺めたのであります。そして我々は無条件にそういう道ずれにはなりたくないと思うようになつたのであります。

この二つの深刻な幻滅の結果として、日本民族の尊き体験として学びとりましたことは、戦争は何ものをも解決しないということであります。(「そうだ」と呼ぶ者あり、拍手)

殊に原爆と水爆との時代において、戦争は時代錯誤であるということであります。(「そうだ、その通り」と呼ぶ者あり拍手)

この惨禍をこうむつた唯一の国民として日本はこれを世界に向つて高唱する資格を持つておるのであります。然るに戦後9年にして、世界は再び大戦争の危険にさらされんとしておる。殊に東洋においてその危険が横わつておるのであります。

そのときに日本に、自衛隊が誕生したのであります。

故に我々はこの自衛隊の意義を明白に規正しておくことが特に必要であると思うのであります。

思うに自衛隊は現在の世界情勢に対応するための時的な応急手段であります。若し国際情勢が今日のごとく二大陣営に分れて緊迫していなかつたならば、この程度の自衛隊をも必要としなかつた筈であります。

7年前我々は、平和を愛好する諸国民の公正と信義に信頼して、みずから進んで戦争を放棄したのであります。故に今日創設せられんとする自衛隊は、飽くまでも日本の国内秩序を守るためのものであつて、日本の平和を守ることによつて東洋の平和維持に貢献し、かくしてより高度なる人類的大社会的組織の完成を期待しつつ一つの過渡的役割を果さんとするものであります。

それは決して国際戦争に使用さるべき性質のものではありません。

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  60年後の国会の‘いま’の傍聴に向かう西川事務局長ら(11/12)

この日本国民の平和に対する希求は外国の指導に原因するものでもなく、又一時の流行でもありません。あの戦後の深刻なる幻滅に刺激せられて、国民の中に起つた一つの精神革命の結果であります。

この9年間に我々は過去の国家至上主義の思想から解放されて、人間尊重の考え方に転向したのであります。殊にそれは若き世代と婦人との間に力強く成熟しつつある思想であります。この個人を尊ぶという考え方は、民主主義の基底であり、それは世界平和の思想に連なるものであり、この国民感情が憲法第9条の明文と相待つて、自衛隊の行動を制約すると思うのであります。

然るにこの自衛隊という文字の解釈について、政府の答弁は区区であつて、必ずしも一致しておりません。この間、果して思想の統一があるか、疑いなきを得ないのであります。

その最も顕著なるものは、海外出動可否の点であります。何ものが自衛戦争であり、何ものが侵略戦争であつたかということは、結局水掛論であつて、歴史上判明いたしません。

故に我が国のごとき憲法を有する国におきましては、これを厳格に具体的に一定しておく必要が痛切であると思うのであります。

自衛とは、我が国が不当に侵略された場合に行う正当防衛行為であつて、それは我が国土を守るという具体的な場合に限るべきものであります。幸い我が国は島国でありますから、国土の意味は、誠に明瞭であります。

故に我が国の場合には、自衛とは海外に出動しないということでなければなりません。

如何なる場合においても、一度この限界を越えると、際限もなく遠い外国に出動することになることは、先般の太平洋戦争の経験で明白であります。

それは窮窟であつても、不便であつても、憲法第9条の存する限り、この制限は破つてはならないのであります。

外国においては、過去の日本の影像が深く滲み込んでいるために、今日の日本の戦闘力を過大評価して、これを恐るる向きもあり、又反対に、これを利用せんとする向きも絶無であるとは申せないと思うのであります。

さような場合に、条約並びに憲法の明文が拡張解釈されることは、誠に危険なことであります。

故にその危険を一掃する上からいつても、海外に出動せずということを、国民の総意として表明しておくことは、日本国民を守り、日本の民主主義を守るゆえんであると思うのであります。

何とぞ満場の御賛同によつて、本決議案の可決せられんことを願う次第であります。(拍手)

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